背景

年間約500件の新規事業計画書をレビューしているエムアウトが事業計画書の書き方を伝授します。

『背景』の項では、そのビジネスがどうして必要とされているのか、なぜ市場の成長性が期待できるのかを記述します。
現在既に存在している市場を分析する場合のフレームワークとしては、「FAW(Forces At Work)分析」という手法があります。
これは、大きくは以下の4つに分類されます。

@経済環境
円高の進展や、デフレ傾向、もしくは業界に対する規制環境の変化などが挙げられます。

A競争環境
マクロ視点での、業界における競合状況が挙げられます。
例えば、DVDの規格競争がひとしきり行われた結果、勝ち残った規格を持つ数社により寡占化が進む傾向にあるなどです。

B技術環境
エレクトロニクス業界における、アナログからデジタルへの急速な変化、電力業界における集中型電源から分散型電源への移行など、業界における技術動向の変化が挙げられます。

C社会環境
高齢化社会の到来や、市場の成熟化に伴うニーズの多様化、若い世代におけるモバイルコマースの進展など、消費者構造や購買行動の変化が、その業界において今後の大きな変化をもたらす場合があります。
国内向けで全くの新規事業を始める場合、特にB to Cビジネスにおいては、この社会環境の動向が特に大きな意味を持ちます。

たとえば、
・女性の社会進出によって家事にかけられる時間が減少することで、食品や日用品の宅配ビジネスの需要がさらに増大する。
・海外旅行の一般化、多頻度化が進むことで、カスタマイズ可能な旅行企画や、辺境地域への旅行需要が生まれる。

などです。

高齢化社会の到来などは、ある意味周知の事実ではありますが、より具体的に、例えば何年後に何歳代がボリュームゾーンになるのか、またその傾向は、今後どのように変化していくと予測されるのかなど、統計資料などのファクトをベースに作りこむことにより、説得力が増します。

文章だけではなく、グラフ化して見る人にとって分かりやすく表現することも重要です。

また、インターネットから簡単に情報を取得できるようになった反面、情報の出所しだいではファクトデータとしての信頼性があやしい場合もあります。
事業計画書にデータを載せる場合は、データの出所を記載することはもちろんですが、可能であれば複数の情報ソースを調べてプレゼンテーションを行う際に確信を持てるデータであることも重要です。


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阿野武士


新規事業計画書の作り方一覧