競合分析

年間約500件の新規事業計画書をレビューしているエムアウトが事業計画書の書き方を伝授します。

『競合分析』は次の項の『差別化』とワンセットで説明することが多いです。
まず、競合分析についてですが、

・類似のサービス・商品を提供している会社・事業者にはどのようなところがあるのか
・その事業の概要と特徴は何か

までを明らかにした上で、

・ご自身が進めている事業とはどこが違うのか

という部分について、シンプルに比較します。
競合がたくさん存在する場合、できるだけ多くの事業者を説明しようとする方がいらっしゃいますが、最初の段階では事業の特徴などでパターン分けをした上で、それぞれのパターンにおける代表的な企業を取り上げるまでにとどめた方が、初めて聞く人にとっては理解しやすいものです。
また、資料を作る際には、ポイントを絞り、簡単な比較表のような形式に分かりやすくまとめることを心がけてください。


新規事業、特にまだ顕在化しきっていないマーケット向けの事業の場合、残念ながら競合の分析をしっかりできている事業計画書にはなかなか出会えません。

マーケットがまだ顕在化していない場合は、競合についても事業規模が非常に小さく認知度が低い、あるいはまだ水面下で動いている段階でサービス・商品が公には公開されていないということも多く、少しグーグルで検索したぐらいでは把握できないケースが往々にしてあるからです。


我々の経験値ですが、非常に新規性の高そうなビジネスだなと思えても、「誰も一度も提供したことのない、全く新しいビジネス」ということは、そうそうあるものではありません。
あなたが知らなくても、小さい事業者が取り組み始めていたり、あるいは過去に少し取組んだ企業がいたものの、なにか問題があって撤退したということもあります。


特に、手掛けようとしている事業の業界について、あなた自身が十分に業界知識や専門知識を持っていない場合は、重要な要素が競合調査の段階で抜け落ちてしまうリスクが高いことを、あらかじめ認識しておくべきでしょう。


では、そのリスクをどのようにして最小限にとどめるかということですが、やはり餅は餅屋ではないですが、その業界の専門家と思われる人たちに直接話を聞きに行くことです。

ヒアリング先が直接の競合企業でない場合、こちらの立場と意図をきちんと説明した上で依頼をすれば、たいていは会ってくれるものです。
ちょっとしたテクニックとして、電話なりメールなりで最初にアプローチする時に「30分だけで結構ですので」というように、あらかじめ時間を短めに提示しておくと相手も構えずにすみますから、「面倒だな」という意識が少なくなって会ってもらえる確率も高まります。


また、特定業界の年鑑や、専門誌の記者さんなどは、情報や人脈を集めることも仕事の延長ですから、時間さえあれば比較的気軽に会ってくれるケースが多いものです。


実地調査や業界人へのヒアリングをしていないのは土地勘や人脈、行動力がない証拠とみなされてしまいますので、習うより慣れろという気持ちで取り組んでみてください。

また、競合を知ることで、事業立ち上げ期の短期的な良い目標となる場合もあるので、現在の自分の会社に近いポジションの企業を探すのもよいと思います。


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阿野武士


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